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目撃証言の信憑性 [心理学]

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目撃証言の信憑性とは、記憶の変容のひとつで、事故や犯罪の目撃者の証言についての、信頼性の問題のことで、記憶の正確さと客観的な正確さとが一致しないことが多いということ。
要因としては、目撃時のストレス、対象に対する関心、ステレオタイプ、事後情報効果、自我関与の程度などが挙げられる。
認知心理学者エリザベス・ロフタスらの実験では、記銘時における加工、事後情報の記憶内容への取り込みによる記憶変容、再生時の記憶の再構成などが指摘されています。

つまり、目撃時の別情報からの刷り込み、事後の汚染を弁別する手段がないわけです。
短期記憶から長期記憶への移行の際にこれが起こってしまうと、それ以降は区別不能ということになります。

法廷における証人による何らかの証言が、事実であるか嘘であるか、すなわち信用できるのかどうかという問題にほかなりません。

証言の信憑性を判断するには、信憑性を評価する方法を考えなくてはなりません。
もちろん証言の信憑性は、物的証拠の存在によって信頼できる場合もあります。
しかしそのような物的証拠が発見されない事件も現実には数多く存在します。

目撃者証言も証拠の一つではあるのですが、これは目撃者が直接に事件とその容疑者を目撃した時の証言であるため、一般的には信用されやすい証拠ではあるのですが、多くの研究では、さまざまな心理学的要因が証言の信憑性に影響し、その信憑性が問題となることが多いそうです。

目撃者証言に影響する要因には、事後情報・凶器注目・異人種間識別・無意識的転移・ストレス・年齢・照明・尋問者・目撃から証言までの時間経過・動機づけなどがあげられます。
さらに、示唆に対する抵抗の強度も個人によって異なることが知られており、そのような示唆を受けやすい程度を測定する質問紙も開発されているそうです。


例えば法廷に立った目撃者が、
「私は犯人の顔を見ました。あの人が犯人です。」などと証言したとします。
おそらく多くの人は、目撃者がそこまで確信を持って言うのなら間違いないだろうと考えてしまいそうです。

しかし、人の記憶がいかに頼りにならないか、また、過去の記憶というものは、無意識に創作されてしまう場合もあることが、心理学等の実験で検証されているのです。

実験は、ある商品が関係した事件発生から数ヶ月も経過した後の、その商品を売った店の店員の記憶がどの程度信頼できるかを検証するために行われました。
結果はほとんどが当時のことを記憶しておらず、そればかりか誤った回答をするものもいたそうです。

記憶は時間とともに急速に減衰しますから、もっと短い間隔であれば正答率は高くなるのでしょうが、時間が経てば経つほど、人の記憶は不明瞭になり、間違った答えを出してしまうことを忘れてはいけませんね。


実際、過去の裁判のうち、目撃証言が決め手となって有罪判決が下されたものの、後に真犯人が現れ、無罪となったケースが相当数あります。
ということは、真犯人が現れなかったために、そのまま無実の罪に問われたままの冤罪事件もあるのでは...

難しいところですよね...




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タグ:心理学
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コメント 4

ja1nuh

確かに人間の記憶はあてになりませんね。
by ja1nuh (2014-09-29 19:00) 

PSYCHOLO

ja1nuh様
そうですよね…
簡単には信用できませんね( 一一)
by PSYCHOLO (2014-09-29 20:44) 

さきしなのてるりん

よくサスペンスドラマでやりますね。真犯人が現れなくても冤罪は防げると思います。自白が大きな決め手という場合が多いので、取り調べの「全面」可視化。取り調べの内容を検証したいものです。
by さきしなのてるりん (2014-09-30 11:19) 

PSYCHOLO

さきしなのてるりん様
たしかに取り調べの全面可視化はしてほしいものですよね。
世の中から冤罪がなくなると良いのですが…
by PSYCHOLO (2014-09-30 16:10) 

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